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アルヴァアアルトの建築と出会った1995年

2012年の夏にフィンランドに行きました。

ご縁とタイミングが私をフィンランドに連れて行ってくれたと思っています。

フィンランドには学生時代、1995年の冬に訪れています。
その時もご縁から。幼なじみの友人の叔母さんがフィンランドのタンペレに住んでいて
私も子どもの頃から知っている方であったので、友人と一緒にステイさせてもらいました。

2012年のフィンランド旅につながる、1995年のフィンランド旅のことを少し書きたいと思います。

 

タンペレ ムーミン谷の街

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タンペレは大きな湖のある街。ムーミン谷のあった場所、と言われている街です。

当時、2月頃はまだ昼間が短い時期。
昼間と言っても薄明るいというような時間がほとんど。

明るい時間が短い分、日の出ている時間にウォーキングをされる方が多いのです。
湖と言っても完全に凍っている湖上を何回か散歩しました。

 

青い世界と、暖かい光

 

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2月のフィンランドの気候から北欧インテリアにおける「光」と「温もりの質感」の重要性を知りました。

雪は思ったより多くなく、現地で暮らす叔母さんも「いつも雪はこれくらいの量」と言っていました。
気温は低いのでパウダースノー。

寒いだろうと思っていましたが、寒いので室内にいることも多く、室内はしっかり暖房・断熱されているので外出時以外は意外と薄着で生活できます。

そして、室内で過ごす時間が長い、ということから感じられるインテリアの魅力。
温もりのインテリアがそこにありました。

窓の外はいつも青い世界。

 

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その青さと対比して、キャンドルのやわらかい明かりがとても印象的でした。

 

アアルトの建築との出会い

 

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フィンランドに行く前に、
アルヴァアアルトの建築のことを調べました。
当時日本で出版されていたアアルトの本はおそらく1冊だけ。
情報も少なかったので、タンペレの本屋さんで分厚いアアルトの本を買いました。
とても美しい写真がたくさんある本でした。

その本にある情報を頼りに(辞書片手に英語を読んで)アアルトの建築を巡る旅が始まりました。

最初に訪れたのが、セイナヨキという街にある教会。

ここですっかりアアルトの空間に魅了されてしまいました。

自然光の取り込み方に対しては
光が弱いのに、なんでこんなにやさしく温かい光をつくりだせるんだろう!と感動し
教会という空間の求心力に対しては
イタリアなどで見ていた、宗教画やステンドグラスなどの鮮やかな表現がなく
とてもシンプルな空間なのに、なんて崇高な空間なんだろう!と感動し
まだ建築を学んだばかりだった私はしばらく言葉が出なかったことを思い出します。

この教会がある一帯はアアルトによる都市計画で
タウンホール、図書館、教会などが配置されていましたが
教会の後に訪れた図書館の空間にもとても感動しました。

 

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光の取り入れ方、本を読むスペースの居心地
空間の連続性、照明や家具のデザインなど・・・
今私が住宅設計をしていく上で意識している
たくさんの空間の要素をここで学んだ気がします。

大げさに聞こえるかもしれませんが
それくらい印象に残った空間構成でした。

 

風土に合わせた空間

 

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フィンランドという土地の気候、風土に合わせながら、そこにあるべき空間をつくるということ。
冬のフィンランドだったからこそ感じられたのかもしれません。

このあと、北極圏、サンタクロース村のあるロヴァニエミの街や、アアルトの建築が多く建つユヴァスキュラの街にもいきました。

アアルトという建築家の建物がフィンランドの人たちに愛され、利用されているということを知りました。
当時の紙幣にはアアルトが肖像の紙幣がありましたからね!

 

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この写真はヘルシンキのフィンランディアホールです。

この1995年に訪れた旅で、アアルトの建築にすっかりはまった私でしたが、アアルトの本に掲載され、アアルトミュージアムにも資料がある「住宅」には訪れることができませんでした。

いつか、その「住宅」を見て感じたい。
その想いが2012年のフィンランド旅につながっているのです。

Miyu
みゆう設計室代表・神戸の女性一級建築士。 母・主婦目線で家族の暮らしから住まいをデザインします。 ご飯が美味しくなった!と言われる家、家事負担を減らし、リラックス時間を楽しめる家の設計はお任せください。中学生兄妹、年子の母。 家族と家づくりとヴィッセル神戸が大好き。